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SHO Tokyo
March 2004
サラピキ、は川の名前である。
と同時に地名でもあるらしい、とは帰国後行程をおさらいして得た推測である。サンホセから北方向、おそらくもう少しいけばカリブ海に出られるんだろう。なだらかに広がる周りの景色は見るからに熱帯という趣で、湿気もあり暑い。のどか〜な田園風景といった感じである。
ここに来たのは、ラフティングが目的である。
しかし、元々旅の計画にそんなものはない。なにしろ、現地に来てから考えればいいや、くらい気軽だったから。
ずぶ濡れになりますよ。水着がいちばんですよ。
加瀬さんのアドバイスを聞いていたにもかかわらず、サンホセ探索中は水着ショップに並ぶ、健康的で大胆な水着をただ眺めて喜んでいただけだった。
ボートに乗り込んで1分もしないうちに、彼のアドバイスを痛感することになるのである。ほんとに、びちょびちょ。
さて、ラフティングである。初めてである。
小型のゴムボートに乗り込むのは、私と友人、船長さんらしき役割の人と、もう一人漕ぎ手がついた。
何かの時のために、カヌーに乗ったスタッフがいますから、と指差された先には、水面で加瀬さんとじゃれ合うその人の姿があった。だいじょうぶなんだろうか。
片言の日本語で説明を受ける。
まえ!と言ったら、前から後ろに漕いでください。
うしろ!と言ったら、後ろから前に漕いでください。
危険な箇所に差し掛かったら、しゃがめ!と言いますからボートから振り落とされないように姿勢を低くしてください。簡単ですね、楽勝です。
しかし、やはり彼らにとって日本語は難しいらしい。
しゃがめ、が問題なのだ。とても言い難いらしい。
ボートがぐわん、と大きくうねり、わー危ないっ!と
緊張感が高まるその時を待ち構えたように号令が飛ぶ。
しゃがま!!
こんな時に笑わせないでよ、と思うのだが、お客に安全にラフテイングを楽しませるために、船長さんは真剣なのである。しかしその口からは、
しゃがまーっ!
である。時々、
しゃめげー!
にも変わったりする。
真剣なシチュエーションなだけに余計に可笑しくて大笑いしたいのだが、力を抜くわけにはいかない。少々濁り気味の川に投げ出されてしまうのだ。
しまいにゃ、
しゃめへぇー!
なんて実に気の抜けた変ちくりんな号令が飛んでくる。
可笑しくて可笑しくて、ボートから落ちないようにするのが精一杯である。
流れの緩やかなところに来ると、水遊びに誘われる。
泳ぎなよ、って。
でもさっきから降り出した雨のお陰で気温が下がってるし、濡れた身体で寒いし、かなり岩だらけの川でぶつかって怪我しそうだし、断る。
あ、そう。ところであの鳥・・
で、泳ぎなよ。
いいってば。
そう。あ、あそこにいる鳥はね・・
泳がないの?
泳がないって言ってるでしょ、しつこいわね。
ほんとに何度も何度も誘われるのだ。なぜなんだろう。
しかし、本当に泳いではいけなかったのだ。
なぜか。
それは、この川にワニ!が生息しているから。(注1)
ワニ? Walking handbag?! 生きてるワニ?まじですかー?
帰国してから気付いたこの事実。
ラフティングは、途中川辺でのちょっとした休憩を挟んで
2時間くらい。色んな鳥を見たり、カエルの鳴き声を聞けたし、
流れの中でキャーキャー騒いで大満足でした。
こんどトライするときには、水着と防水対策したカメラを
忘れずに持っていくことにしようっと。
(注1)
サラピキ川には、確かにワニがいますが、それはずっと下流の事でして、ラフティングをする場所あたりには生息していません。
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